2014年5月1日

2014年度の木の家スクール名古屋の新規受講生の募集

2014年度の木の家スクール名古屋の新規受講生の募集中です

今年も多様な側面から木の家にアプローチしていきたいと思います
講義詳細やお申込み方法について下記にご案内申し上げます。

今年度は公開講座は有りませんが、5回の連続講座に是非ご参加ください。

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緑の列島
木の家スクール名古屋 2014
連続講座 受講生募集開始!
http://kinoie-school.digiweb.jp/index.html
4月10日から受付開始(お早めに申し込み下さい)
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今年の木の家スクールのテーマのひとつはマーケティング。
木の家を文化財でもなく、フツーの家でもない、
等身大の価値ある住まい、住まい方として社会における認知
を深めてゆく必要があります。

あわせて環境性能や構造的性能の客観的評価も求められており、
これらを学び、一緒に考えてゆきたいと思います。
「近くの山の木を使った家づくり」や「緑あふれる居住環境」、
「エネルギーの地産地消」に関心のある生活者・技術者の皆様
にぜひ受講いただきたいと考えております。

■連続講座(全5回)
○定員:50名(申込先着順)
○受講料 15,000円 資料代含む(初回受講時に受付にて徴収)

■■2014講義案内■■
・受付開始:13:10 講義:13:30~15:10  15:20~17:00
○第1回:6/7(土)
講師:三浦祐成(新建新聞社  代表取締役社長)
「木の家の新たな提案手法とつくり手の生き方を考える 」
講師:馬場正尊(東北芸術工科大学准教授・Open A 代表)
「新しい居住の可能性を探しに 」
○第2回:7/12(土)
講師:宇野勇治(愛知産業大学准教授・宇野総合計画事務所 代表)
「木と土の家の温熱環境デザイン 」
講師:豊田保之(トヨダヤスシ建築設計事務所 代表)
「土壁を生かすための断熱改修の技術」
○第3回:9/20(土)
講師:西山マルセーロ(竹中大工道具館 館長補佐・主任研究員)
「道具から見た建築史」
講師:和田耕一(和田建築設計工房 代表)
「木造で建築するという意味」
○第4回:10/25(土)
講師:桂川憲生(東白川村役場)、他
山の木と工務店を活かすためのWEBマーケティング戦略
【フィールドワーク】「岐阜県加茂郡東白川村 現地集合」
○第5回:11/15(土)
講師:大江 忍(NPO法人緑の列島ネットワーク理事長)
「伝統的構法の設計法の作成経過と行方」
講師:川端 眞(川端建築計画 代表)
「伝統構法  構造設計の勘所」

■会 場:名古屋工業大学
JR 中央線・地下鉄 鶴舞駅下車徒歩約8分
※第4回のフィールドワークの集合時間、場所等詳細は別途連絡

■申し込み・問合せ・詳細説明
木の家スクールWEBサイト http://kinoie-school.digiweb.jp/index.html

▼問い合わせ・事務局▼
木の家スクール運営事務局(名古屋工業大学 藤岡研究室内)
e-mail : fujioka@nitech.ac.jp    FAX : 052-735-5182


木の家スクール名古屋2013年 第5回:11/10(日) 第2部

 

 

「地震に強く、火にも強く、環境に優しい木造建築」

講師:安井 昇 氏

          (桜設計集団代表、早稲田大学理工学研究所客員上級研究員)

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木造3階建の準耐火建築物や、木製防火戸など、木造防火技術の最前線のお話は勿論の事、木材の厚さや太さを活かした火事に強い木造建築物のつくり方や、耐震と防火性能を同時に補強する改修方法など、今まで火に弱いとされてきた木造建築の本来の強さと美しさを再認識させる講義でした。

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①    木造の防火技術と火災安全設計

木造住宅を設計する際に留意すべき事は、火災の広がりを遅くする事。一つは天井材をPBなどの不燃材にする事や、厚みのある板材にする事。木材は燃える事で表面に炭化層が出来るので、24㎜の厚みの木材は約30分延焼を食い止め、避難の時間をかせげる。

 

②    防火・耐震化改修の意義と概念

裏返し塗りの土壁や、30mm以上の板厚は十分な遮熱性を持つ。垂木間への断熱材の充填やPBを打上げる事で、木造の準耐火構造も可能になる。木製格子も熱を遮る有効な手法。

 

③    木造密集市街地の耐震・防火改修隣から隣への延焼を防ぐ為には、外壁の防火性能が落ちないことが一番重要。外壁のモルタルが落ちないような対策を検討すべし。

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④    木造の今後の可能性

準防火地域で木造3階建住宅(イ準耐火建築物)は既に建築済み。通し柱は165mm角。都市で木造5階建共同住宅も建築済み。防火性能が必要なのは鉛直力を支持する部材のみ。木造3階建の学校の耐火建築物の要件の見直しも始まっている。土塗り壁・厚板壁・厚板床など木と土を用いた伝統的木造建築の準耐火構造の開発を進めている。

 

(文責:寺川)

 


2013年11月25日

木の家スクール名古屋2013 第3回:9/28(日) 第2部

自然エネルギーで自己完結する家を作ろう

 

第二部 講師:O. バルテンシュタイン氏 (工学博士 エコライフラボ統括責任者)

 

バルテンシュタイン氏は、自然エネルギーでのエネルギー自給自足の家の作り方を考案されています。そして、建築は肌や服の次に身近な環境だからこそ、快適さと安心を地域の資源で実現したいと考えられています。

今回は、原発と化石燃料に依存しない快適な家の可能性・技術・設計のポイントをお話下さいました。

 

◆エネルギーについて◆

 

講義は、私たちが日々使用しているエネルギーの話から始まりました。

 

・原子力発電で発生するプルトニウムの半減期は24000年、1000世代を経てやっと半分という時間です。そして機械はいつか壊れ、事故にも会います。このように副産物を生むエネルギーを使用し続けてもいいのでしょうか?

・石油エネルギーは日本の資源ではありません。原油国は内戦が多い地域でもあります。石油の売買で得た利益がその国の国民に還元されているでしょうか? 

・日本では、電気エネルギーの購入は自由ではありません。私たちは、太陽光・風力・水力・火力・原子力、どの電気を購入するか選択は出来ず、販売会社も限られ、価格に競争もありません。

・今は、家電製品ではエネ性能が消費者の購買決定意識に大きく影響しています。自動車の燃費性能も同様です。しかし、住宅ではエネルギー性能を表記して販売する会社はありません。

 

私たちはこのようなエネルギーの消費方法を、受け入れてしまっています。

そして現在の住宅では、石油エネルギーや原子力エネルギーの使用を拒否する事はできないのです。

 

日常で使用するエネルギーを分類すると以下のようになります

・必要不可欠なエネルギー 

→ ペースメーカー 等、生命の維持に必要な物

・常備したいエネルギー

→iPAD・照明・テレビ・携帯 等、災害・震災後直ちに使用したい物 次いで浄化槽・冷蔵庫 等

・快適な生活に必要なエネルギー      

→ ガス給湯器 エアコン 掃除機 ドライアー IH調理器 等

 

自給自足住宅のエネルギー源は、自然にある太陽光・太陽熱(日光・直接光の事)から得る方法と、太陽光発電・薪ストーブ・バイオマスボイラー等の設備から得る方法があります。

そして使用する時は、エネルギー源をハイブリッド化する方法が考えられます。太陽熱を主体熱源とし、薪ストーブを補助熱源、化石燃料を二次補助熱源とするのです。

 

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◆エネルギー自給自足住宅について◆

 

エネルギー自給自足住宅の基本的な考え方は、断熱により、冬は熱を外に出さず、夏は熱を中に入れない事です。そして、熱交換器などを利用し、換気・排水により流出する熱を回収・再利用する事で、必要なエネルギー量を最小限にする事です。つまり、設備機器による省エネ化ではなく、建築そのもので行う省エネ化に、エネルギー自給自足住宅の実現があるのです。

 

・太陽光の利用    → 太陽の光そのものを光として利用する。

・断熱・遮熱・機密性 → 冬は熱を逃さない・夏は暑さを入れない。(基礎・壁・屋根すべてに断熱を)

・換気計画      → 温度・湿度の制御をする。日本では特に夏の湿気が問題となる。

換気は熱交換器を使用し、室内の温度を保つ。(90%回収できる)

一般住宅の場合、床下換気からの熱損失も大きいので対応する。

・排水計画      → お風呂等で排水されるお湯を、床暖房・上水の加温に利用。

 

冷房・暖房の考え方を次のようにします

部屋が寒い時 → 基礎・壁・屋根のすべてで断熱、土間スラブ床暖房なども利用し、躯体で暖房をする

部屋が暑い時 → 基礎・壁・屋根のすべてで遮熱、エアコン等で中の空気を冷却する

 

次に、エネルギーの備蓄を考えます。

戦略的には、バイオマスで長期備蓄、蓄熱タンク・バッテリーで短期備蓄を行います。バイオマスには、薪など、身近にある自然の材料での備蓄が適しています。またエコライフラボでは、住宅用ではありませんが、小型木質バイオマスコージェネレーションによる熱と電気の長期備蓄可能な設備が実用化されています。

 

 このような考え方で設計された住宅・施設では、気候・地域性・季節により影響がありますが、高い自給自足率を達成されています。講義の中では多くの実例を紹介して頂きました。

 

バルテンシュタイン氏は講義の中で、「震災・災害のように何か不測の事態があった時にも、独立自給型のエネルギー源で、照明・電話・テレビ等が使用できれば、人々の安心は増し、情報の伝達もスムーズになります。関東大震災後、基礎設計を担当した施設では、避難場所となる部屋に薪ストーブを設置しました。いざという時の為に、エネルギー源をヒューマンスケールの技術でもって、分散し、地域化し、多面化する事は大切です。現代は、人の寿命が延び、ライフスタイルが変化して、住宅に対する要求が多くなってきました。住宅そのものを快適で、より良くする事は大切です。視野・意識・モラルを広く持ち、住まいで使用するエネルギーについて考えていかなくてはいけません。」と、お話しされました。

 

(文責:田中寛子)


木の家スクール名古屋2013 第3回:9/28(日)第1部

『藤野電力』 市民がつくるエネルギー

 

第一部 講師:池辺 潤一(「藤野電力」発起人、自然住宅の設計士)

 

木の家スクール名古屋 第3回の講義は一般公開講座として開催致しました。

第1部は『市民がつくるエネルギー』と題して、「藤野電力」発起人であり設計事務所Studio ikb+ 代表の池辺潤一さんに。そして第2部には『自然エネルギーで自己完結する家をつくろう』と題し、エコライフラボ事業総括責任者で工学博士のO.バルテンシュタインさんの講義を受けました。どちらもこのところ関心が高まる“自然エネルギー”のお話ということもあってか、大変沢山の一般の方々にもご参加いただくことができました。

ここではまず第1部の様子をお伝えします。

 

「藤野電力」の活動拠点は神奈川県北端の町、旧藤野町(現、相模原市緑区)です。ここは『森と湖と芸術の町』と呼ばれる緑豊かな山間のまち。この地で“エネルギーの自給を地域の人達と一緒になって楽しく実践する市民活動”が「藤野電力」です。

活動のきっかけは2013年の3.11の震災と原発事故。仲間の一人がその時の停電時に“ソーラー発電と薪ストーブのおかげで安心して過ごすことが出来た”という経験談から始まりました。

 

当初、仲間内で始めた50Wのソーラーパネルとバッテリーを組合せた太陽光発電装置の製作でしたが、作業の楽しさが口伝てに広がり、やがて方々からオファーが入るようになっていきます。こうして藤野電力の活動は自然発生的に始まり、これまでに『太陽光発電システムの組立てワークショップ』は全国で延べ100カ所以上もの場所で開催され、累計発電量は32,000Wに達しました。電気量としてはまだまだ小さなものですが、こうして日本全国に「エネルギー自給のムーブメントを起して行きたい」と、池辺さんはその期待と可能性を話します。

 

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「藤野電力」のその他の活動は、

・  地元アーティストの活動拠点、牧郷ラボ(旧牧郷小学校)100%自家発電プロジェクト

・  自然エネルギー充電ステーションプロジェクト

・  超マイクロ水車発電プロジェクト

・  住宅へのオフグリッド電源設備設置プロジェクト

・  地域のイベント会場での電源供給

などなど、地元藤野に根を下ろした多岐にわたる内容のものです。

 

活動ポリシーは、“理屈よりも楽しさを優先すること。楽しいところに人は集まる。自分たちで出来ることを自分のこととして行う”、というもの。

こだわっていることは、

・オフグリット(独立型電源)・・どこかの電力網に接続するのではなく、独立して運用する。

・身の丈 ・・自分たちの生活スタイルや行動範囲内で試行錯誤して見極めて行く。

・DIY  ・・誰かに頼らず、自分たちで考え、自らの手を動かしてみる。

・  オープンソース・・知識やノウハウを他地域のみんなとも共有し改善して、緩やかに繋がって行く。

というものです。

 

これらの様々な活動によって、大学との連携で廃棄パネルの再生が可能になり、充電ステーションが町のお店の利用活性化に繋がり、また、電動アシスト自転車で藤野町の観光を考える行政との恊働の可能性がうまれるなど、「エネルギー自給の活動」は方々に繋がりを広げながら、「藤野電力」が本来の目的とする“地域の豊かな未来”に向けて着実に展開されています。

 

そもそも「藤野電力」は、環境に優しい持続可能なまちづくりを目指す市民運動『トランジション藤野』の分科会として始まったもので、他に「お百姓クラブ」、「森部」、「健康と医療」、「地域通貨 よろづ屋」、「コミュニケーション」などの分科会が有ります。

まちを愛する人達による、“やりたい人が、やりたい時に、やりたいことをやる”を合い言葉にした自発的な活動は、緩やかに、しかし着実に藤野を増々魅力溢れるまちに変えて行くことを予感させます。

 

約1時間半にわたる講義では、笑顔あふれる楽しげな写真と共に様々な活動が紹介されました。そして最後に、池辺さんはこんなお話を・・・。

“たとえ小さな発電でも間違えれば危険が伴うということを、ある出来事から学びました。楽しみながらも、総ては“自分ごと”として捉えることが重要です。電気を自給するということは、同時に今まで電力会社に委ねてきたリスクも引き受けなければいけないということ。これまで電力会社に全てを依存し背負わせてきたことが、あの大きな事故に繋がってしまったのかもしれません。”

 

“自分ごととして捉える!”。

この言葉に、自立分散型エネルギーに真摯に取り組む「藤野電力」の姿勢が現れているのだと感じました。

 

講義後の質疑の中で『太陽光発電システムの組立てワークショップ』の費用についての質問が出ましたので、以下に紹介しておきます。

機材代は ¥42,800円 (1セット)です。

たとえば、神奈川県で開催する場合は2セット以上。三重県辺りでは8セット以上。九州では12セット以上であれば、その他の費用は掛かりません。

尚、見学だけの方には1000円を頂き、会場費などの運営費に充ててもらっているとのことでした。是非、皆さんの地域でも、このワークショップを開いてみてはいかがでしょうか。

 

(文責:丹羽)


木の家スクール名古屋2013 第2回:7/27(土)

 分子に刻まれた時を読む 森林からはじまる新しい持続的社会を目指して

 

第一部 講師:舩岡 正光(三重大学大学院生物資源学研究科教授)

 
21世紀はバイオの時代と言われています。18世紀までは、エネルギー源として木材を多用し、19世紀には石炭の活用で第一次産業革命が起き、さらに流体資源“石油”の発見で、現在の社会へと移行しました。しかし、資源には常に限界があります。石炭も石油も底が見えてきた現在、次の資源として着目されているのがバイオです。

 

今回の講義では、持続可能なエネルギーや資源をどのように調達できるか?すなわち、生態系のシステムを深く見直し、それを規範とする新しい社会システムをどう構築するか?という、バイオ技術の概要をお話いただきました。

 

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先生の講義を理解する為に、いくつかの言葉をネットで検索し貼付けておきます。

 

①バイオ:バイオロジー(生物学)とテクノロジー(技術)の合成語バイオテクノロジーの略。生物の持つ様々な働きを上手に利用し、人々の暮らし、医療、健康維持増進、食糧生産、地球環境保全等に役立てる技術を指す。

 

②バイオマス:生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、一般的には「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」をバイオマスと呼ぶ。その代表が、木材であり、廃棄される紙、食品廃棄物、下水汚泥等も資源となる。

 

③カーボン・ニュートラル:木材や農業廃棄物などはバイオマスと呼ばれるエネルギー資源であり、炭酸同化作用により太陽の光を吸収して空気中の二酸化炭素を固定する。バイオマスをエネルギーとして利用する時、燃焼などにより二酸化炭素が排出されるが、植林や農作業により再びバイオマスが大気中の二酸化炭素を吸収する。このため、バイオマスの利用により大気中の二酸化炭素が増加することはない。これをカーボン・ニュートラルと呼ぶ。バイオマスを化石燃料の代わりに利用すれば、二酸化炭素の排出を抑制できる。

 

上記の③の説明を読むと、植物系バイオマスならば、循環炭素の総量が変動しないので、生態系の撹乱には繋がらないと説明されていますが、実は、「エネルギー・機能・時間のファクターの欠如がある」と先生は指摘しています。つまり、何十年もかかって成長した木材を一瞬で燃やせば、その時点での二酸化炭素の量は増加するのです。抑制する為には、木材を構成分子資材へと転換する精密制御技術が必要とされるそうです。「木材を分子にほぐす」、そんな技術があるのでしょうか?

 

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植物系バイオマスの活用に関するプロジェクトは脱石油社会を目指して世界中で立ち上がっているそうですが、そのほとんどが炭水化物の燃焼によるエネルギーの確保に重点が置かれています。それでは、先ほど書いたように、実際には二酸化炭素は抑制できません。

 

二酸化炭素を抑制する視点から、「木材を分子にほぐす」技術を先生が開発しました。木材の95%が、リグニン、セルロース、へミセルロースで構成されています。中でも環境の変化に鋭敏なリグニンの反応を精密制御することがキーポイント。先生が提唱する技術は、常温常圧の環境で、精密な変換を達成する新しい技術、『分子変換・複合系解散システム』です。生物素材の構造を分子レベルで尊重する視点から生まれました。

 

2001年に三重大学構内に一号プラントを建設。2003年には北九州にも建設され、2011年から環境省の補助金を得て、徳島県中川において、木質バイオマス全量活用の実証実験を始めています。

先生の研究内容を詳しくお知りになりたい方は、「リグノフェノールとは」と検索してください。下記のタイトルの先生の研究説明が図解付きで出てきます。

  

  材料化を目指した天然リグニン誘導体

  リグノフェノールの高機能化

 

「21世紀の持続可能な社会とは、深く生態系に根ざした社会であり、その規範とするものは、地球と壮大な年月をかけて共存関係を保ってきた森林と、それを構成する樹木の中にあることを深く認識すべきである」と、先生は講義を結びました。 

 

(文責:寺川)