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2009年6月24日

2009/6/20 緑の列島 木の家スクール名古屋2009 第二回 山辺氏講義 報告

わかり易い木構造

今年で7年目になる山辺先生の講義は、4月に出版されたばかりの著書『ヤマベの
木構造(エクスナレッジ)』の本を活用し、模型も使って、一段とわかり易くな
りました。

講義本に沿って、木材ならではの特性を理解し、建物にかかる力の流れを理解
し、そこから、基礎や木組みをどのように設計していくかをお話し頂きました。

写真① 『ヤマベの木構造(エクスナレッジ)』の本

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写真② 持参していただいたのは軸組みの模型です。
    力を加えると曲がるやわらかい素材で出来ています。

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写真③ 軸組に壁を加えると、当然軸組みが固くなります。

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写真④ さらに床の剛性を加えることで、変形が小さくなります

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写真⑤ 小屋組にも耐力要素が必要です。
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写真⑥ 模型を取り巻く受講生

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写真⑦ 同上        

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講義後にたくさんの質問が出た中で、今の季節ならではの不安にお答えする質問
をご紹介します。「この季節、一雨降るともう鉄筋は錆が出ます。ある程度の錆
はコンクリートの付着が良くなるので問題がないと言われていますが、ある程度
とは、どの程度でしょうか?」。先生の回答:「工事が1年ストップした現場が
あり、再開の前に、鉄筋がどの位錆びて、腐食が進んだかをノギスで調べてみま
した。結果は、ほとんど寸法に影響がありませんでした。錆びて困るのは、断面
の減少だけです。」
(レポート 実行委員 寺川千佳子)


2009/5/30 緑の列島 木の家スクール 名古屋 2009 第一回講義 報告

風土に根ざし、職人と作る家づくり物語

講師ー日高 保(きらくなたてものや) 藤間秀夫(藤間建築工房) 湯田勝弘(左官)

関東で伝統的工法で土壁を付けて施主と共に家づくりをしているメンバーによる講演でした。

講義室では、チームによる家づくりや施主が参加しての家づくりを写真を交えての報告を聞きました

日高氏説明 名工大にて

日高氏説明 名工大にて

 

講義室で、説明のあと、1階のピロティにて、ワークショップをしました

木組みのモデルの組み立てを藤間棟梁に説明を受けながら、学生さんが組みたてました

藤間棟梁による木組みワークショップ

藤間棟梁による木組みワークショップ

続いて、竹小舞を組み、荒壁をつける作業を湯田左官さんにしてもらい、参加者が体験しました

湯田さんによる土壁 ワークショップ

湯田さんによる土壁 ワークショップ

このあと、講義室に戻り、質疑がなされ、懇親会へと会場を移し、情報交換が行われました

(レポート:木の家スクール実行委員 大江忍)


2008年10月28日

2008/10/25 名古屋 美濃白鳥(岐阜)伐採現場見学会報告

名古屋から北へ東海北陸道を通り約90分、美濃白鳥町の長良川ウッド協同組合に見学に伺いました。

当日は、前日の雨も上がり、紅葉の始まった山々の中での見学でした

20081025 白鳥

御説明をいただいたのは、代表理事の鷲見隆夫さんです

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アシスタントは、製材部の秋田耀子さんです

美濃地方の木材は、大規模の伐採ではなく、小さな面積での集材が多いとのことです

今回の伐採現場を見学させていただいた場所での樹齢は約60年の杉です

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目の前で樹高30Mのスギの木を倒していただきました

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切ったばかりの木の重さと葉枯らし乾燥をした木材の重量を比べました

20081025 白鳥5 建具

建具職人の松井さんに杉材を利用した木建具の組み立て方のお話を聞きました

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組合の木材置場です

製材からプレカットを行います

工務店との直接取引もしてくれます

国産材の普及に尽力されておりました

今回は、山元を訪ねることで、それぞれの地域性や林業の厳しい現状を知ることができました

朝9:00から16:00まで、目一杯の御案内をいただき、受講生一同充実した一日でした

(文責 大江 忍)


2008年9月24日

2008/09/23 近山スクール名古屋 一般公開講座 「文化財と大工ー伝統構法の歴史とこれから(講師ー渡辺隆氏)」

2008/9/23 13:30〜17:30 名古屋工業大学にて

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東京の風基建設の代表取締役である渡邉隆氏をお招きし、日本の木造建築の歴史と氏がこれまでに手掛けられた、文化財や伝統構法の民家などの修復事例および民家型構法の初期段階でのお話などを発表していただきました。事例に基づくお話はリアリティがあり、実際の仕事に応用できる内容も多く、具体的な内容に関しての質疑も多くでました。

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2008年9月5日

近山スクール東京 受講生募集!

近山スクール東京のサイト�ゴ

10月4日より近山スクール東京(全6回)が開講いたします。近山スクール東京の講座も今年で4回目を迎えます。今年も講師には林業や製材、構造、設計、施工など各分野の第一線で活躍する専門家をお迎えしています。また、講義をより深く理解するため12月6日の「人体が感じる温熱環境について」では、実験演習の時間を増やしました。毎回好評の木構造は特に「これだけは踏まえておきたい木構造」として建築基準法改正に対して、木造の多様性が制限されることのないようしっかり学んでいきます。

近山スクール東京「2008年スクールのご案内」

パンフレット1 / パンフレット2

 

■■■ 募集要項 ■■■■■■■■■■■■

・日時: 10月4日〜3月7日(全6回・土曜日)13:00〜17:00
・会場: 芝浦工業大学豊洲キャンパス・教室棟404教室
・受講対象: 木造住宅の設計または施工に携わりたい人あるいは学生、木造住宅に関心のある方
・定員: 60名(受付順)
・受講費: 一般35,000円、学生20,000円
・申込方法: 当ホームページ申込みフォームからお申込みください。 Faxまたは郵送でもお申込みできます。用紙を事務局(03-5971-2309)までご請求ください。用紙のダウンロードはこちら(pdf)
・お支払い方法: お申込みされた方には、郵便振替用紙を郵送でお送りいたします。その用紙で郵便局からお支払いください。振替手数料はかかりません。
・お問合わせ: 近山スクール東京事務局 TEL:03-5971-2309 FAX:03-5971-2329

 

■■■ 講座一覧 ■■■■■■■■■■■■

・10 月4 日(土) 日本の山の木を生かして使うには

第1 講 日本の山から発信する「国産材の使い方」(和田善行 TSウッドハウス協同組合理事)
第2 講 大工の立場で考える木材の乾燥と工法(宮内寿和 宮内建築)

・11 月8 日(土) 長持ちする木造住宅と、その循環を考える

第1 講 木造住宅の廃材はどこへ行く?(桑原一男 クワバラパンぷキン代表取締役)
第2 講 循環を考えた長寿命住宅のあり方・つくり方(蟹沢宏剛 芝浦工業大学工学部建築科准教授)

・12 月6 日(土) 人体が感じる快適さって何だろう

第1 講・第2 講通し -講座と実験演習-
空気温度・湿度・放射の変化と快適な温熱環境について(宿谷昌則 武蔵工業大学環境情報学部教授)

・1 月17 日(土) これだけは踏まえておきたい木構造

第1 講・第2 講通し
実験と解析で説く、実務に使える基礎知識(山辺豊彦 山辺構造設計事務所代表取締役)

・2 月7 日(土) 木造住宅の耐火性─木はどうすれば露わして使えるのか

第1 講 木造住宅は本当に火災に弱いのか(安井昇 早稲田大学理工学総合研究センター研究員)
第2 講 木の家の防火性能を上げるには(山崎健治 こころ木造建築研究所)

・3 月7 日(土) これからの木造住宅をどうつくるのか

第1 講 職人チームと取り組む直営方式(高橋昌巳 シティ環境建築設計代表取締役)
第2 講 手仕事で真価を発揮する地域工務店(持井貞城・村上圭吾 持井工務店代表取締役・同社員)

 

(近山スクール東京 事務局 北島)