2013年01月17日

木の家スクール 名古屋2012 第4回:8/18(土)

10周年記念特別公開講座

江戸期の木の家と次世代の木の家を繋ぐために

-重要文化財の現地調査に基づいた構法・構造メカニズムの検証-

 

講師: 麓 和善 氏、松井 郁夫 氏、鳴海 祥博 氏

 

木の家スクール名古屋2012と木塾2012の共催での講座が名工大でありました。講師をされた先生は、麓和善先生、松井郁夫先生、鳴海祥博先生のお三方です。

お三方を始め、伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会の構法歴史部会のメンバーの方々が、この講座に同席され、受講生からの質疑に対して、回答されていました。

 

伝統的構法は、今まさに岐路に立っていると言えます。今後の行く末の鍵を握っているのは、委員会の方々です。是非、良い道を導き出していただきたいです。

講座の中では、重要文化財に登録されている住宅の、調査の様子などを拝見しました。
長い歴史を経て残っている住宅は、歴史の重みが詰まっていました。
とかく構法や技術が取り上げられますが、住宅としての美しさや、空間構成の心地良さなど、未来に向けて、学ぶべき点が、たくさん詰まっています。

 

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また、構法的には、簡単に分類できない、多様性も持ち合せているそうです。各地域で、職人さんの知恵や工夫や努力があったのだろうと感じずにはいられません。

 

また、伝統構法の構造力学的特性を実験・計算等によって工学的に解明し、その特質を生かした構法技法を将来にわたって継承することを目指した木造建築の構法として、「伝統的構法」という定義をされています。

 

これからの家づくりに向けて、伝統的構法の新しい設計法の提案も、これから行われるそうです。ただ、その提案に対して、国交省がどのような判断をするかは、未知数のようです。

 

伝統の中で培われた技や知恵が活きる伝統的構法の設計法が、これからの家づくりに繋がっていってくれれば良いなあと、改めて感じました。

 

(木の家スクール名古屋受講生:青木正剛 氏)