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2013年9月17日

木の家スクール名古屋 一般公開講座(9/28)受付中!

木の家スクール名古屋の9月の講座は、一般の皆さんにも公開しております。
参加をご希望される方は、下記のサイトから事前にお申し込み下さい。

<一般公開講座の内容>
●「『藤野電力』市民がつくるエネルギー」
講師:池辺 潤一
『藤野電力』発起人、本業:自然住宅の設計
●「自然エネルギーで自己完結する家を作ろう」
講師:O.バルテンシュタイン (Oskar Bartenstein)
工学博士、エコライフラボ事業統括責任者

<開催概要>
会 場:名古屋工業大学  講堂2階 会議室 
開 場:12:30〜   
受 付:13:00〜  
講 義:13:30〜17:00   
定 員:100名 (先着順)
費 用:一般 1,000円、学生 無料(要学生証提示)
申 込:WEBサイトより事前申込が必要です
http://kinoie-school.digiweb.jp/

▼問い合わせ・事務局▼
木の家スクール運営事務局(名古屋工業大学 藤岡研究室内)
e-mail : fujioka@nitech.ac.jp FAX : 052-735-5182

是非ご参加ください。
(文責:田中)


2013年8月12日

2013年度第1回木の家スクール名古屋はじまる!

2013年度の、緑の列島 木の家スクール名古屋 がはじまりました!

第1回の講師は、岐阜県森林文化アカデミー准教授の辻充孝先生。

前半の講義タイトルは、『省エネ法とはなんだ? 1次エネルギーを計算してみよう』。

2020年にはすべての新築住宅が、省エネ法にもとづいた「外皮性能」、「一次エネルギー消費量」の基準に適合する設計とすることが求められます。聞いたことはあるもののイメージしづらいこれらの内容についてわかりやすく解説をいただきました。
まず、環境性能評価手法の整理整頓ということで、品確法、省エネ法、CASBEE、自立循環ガイドライン・・・などなどざっと概観し、平成25年省エネ基準の位置づけなども紹介いただきました。
続いて「環境家計簿」による評価方法を教えていただきました。辻先生のお住まいのを事例に説明いただきましたが、消費エネルギー量の少ないライフスタイルと、とても素敵な木の家でした!

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後半では、『結露はなぜ起きる?仕組みがわかれば怖くない』と題して講義をいただきました。

結露被害の実例を挙げていただき、内部結露、表面結露がなぜ起きているのかを説明いただきました。
内部結露を防ぐには、湿気を壁内にいかに入れないようにするか、それと併せて入ってしまった湿気をスムーズに外部に排出する対策を施しておくことが必要。
そのための素材の透湿比抵抗一覧をお示しいただき、透湿抵抗の計算方法、判定方法を説明いただきました。

一見とっつきにくい内容をわかりやすく、そして楽しく説明いただき、終了後には、懇親会にて受講生のみなさんとも交流を深めることができました。

今年も一年、どうぞよろしくお願いします!

(文責:宇野)


2013年4月2日

木の家スクール名古屋2013 4/1から受講生受付開始!【受付終了しました5/7】

木の家スクール名古屋は、4月1日より2013年度の受講受付を開始しました! 

 

昨年度に引き続き、環境やエネルギーの視点による講義も盛り込み、持続可能な社会という大きな背景のもとで、森と人とのかかわり、木の家づくりとその役割を考えていければと思っております。

 

 「近くの山の木を使った家づくり」はもちろんのこと、「緑あふれる居住環境」、「エネルギーの地産地消」にご関心のある生活者・技術者の皆様にぜひ受講いただきたいと考えております。

■■2013講義案内■■———————————————
講義時間:13:30〜15:10 / 15:20〜17:00

 

○第1回:6/1(土)
講師:辻 充孝(岐阜県立森林文化アカデミー講師)
第一部「省エネ法とはなんだ? 1次エネルギーを計算してみよう」
第二部「結露はなぜ起きる? 仕組みがわかれば怖くない」

 

○第2回:7/27(土)
講師:舩岡 正光(三重大学大学院生物資源学研究科教授)
「分子に刻まれた時を読む  森林からはじまる新しい持続的社会を目指して 」
  講師:山下 保博(アトリエ・天工人主宰、建築家)
「 建築家のスケール 」

 

○第3回:9/28(土)
  講師:池辺 潤一(『藤野電力』発起人、本業:自然住宅の設計士)
   「『藤野電力』市民がつくるエネルギー」
  講師:バルテンシュタイン(工学博士、エコライフラボ事業統括責任者)
「自然エネルギーで自己完結する家を作ろう」

 

○第4回:10/12(土) フィールドワーク 滋賀県湖東地域の森とkikitoの
          取り組みを訪ねる
  講師:田中 一則(湖東地域材循環システム協議会&一般社団法人kikito事務
     局長)、他
  「山の現状、森林を循環できる仕組みづくり」

 

○第5回:11/10(日)
  講師:安井 昇(桜設計集団主宰、建築家、木造防火研究者)
  「地震に強く、火にも強く、環境に優しい木造住宅の実践例」
  講師:安藤 邦廣(筑波大学芸術学系教授、 建築家)
  「板倉の技術開発と震災の復興」

 

■連続講座(全5回)
○定員:50名(申込先着順)
○受講料 15,000円 資料代含む(初回受講時に受付にて徴収)

 

■一般公開講座(第3回)の受付概要 WEBにて

 

■会 場:名古屋工業大学
JR 中央線・地下鉄 鶴舞駅下車徒歩約8分
※第4回のフィールドワークの集合時間、場所等詳細は別途連絡

 

■申し込み・問合せ・詳細説明

Web受付もしております。お申し込みの方は以下のサイトへアクセスして下さい。 http://kinoie-school.digiweb.jp/index.html(定員に達したため受付を終了させていただきました)
木の家スクール名古屋WEBサイトからパンフレットをダウンロードできます。
http://kinoie.web.nitech.ac.jp/

 

主催:「緑の列島 木の家スクール 名古屋」 実行委員会
共催:NPO 法人 緑の列島ネットワーク
   名古屋工業大学 木の文化研究フォーラム

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皆様のお越しをお待ちしております!

(文責:木の家スクール名古屋スタッフ・田中稲子)


2013年3月28日

緑の列島 木の家スクール富山2012 第5回 木組のデザインと古民家再生

木の家スクール富山、第5回の講義を開催しました。早くも、2012年度最後の講義です。
今回は、(株)松井郁夫建築設計事務所代表取締役、また一般社団法人ワークショップ「き」組の代表理事もなさっている松井郁夫先生。
松井先生と言えば、伝統構法の家づくり。新築の家だけでなく、古民家再生も含めて木組の家のいろいろな話をしていただきました。
まずは、伝統構法に学ぶ。
伝統構法は、地域によってさまざまなつくり方があると言われているが、全国各地の民家を調べてみると屋根に違いはあるものの、軸組のつくり方はほぼ同じである。
継手・仕口の種類もたくさんあるようだが、整理してみると限られた数しかない。また使う場所が決まっているので、それさえ理解すれば決して難しいものではない。
ところが、現在言われているところの在来軸組工法とは、日本の伝統構法とは全く違うものである。
胴差や間柱などは、西洋のつくり方が教えられるようになってからのものである。
日本の文化・気候風土にあったつくり方としては、古来の伝統構法に学ぶべきであるし、私たち作り手は受け継いでしていかなければならない。
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そして、木組の家の考え方。
荒れ果てる山、消える大工技術、木の家は高い?、木の家は強い?、木の家は省エネ?、こうした問題点がきちんと解決されないまま、企業や大手がつくりやすい方向に進んできてしまった。
それを見直すべく、日本古来の伝統構法を受け継いだ、つまり日本の文化・気候風土にあったつくり方をする。
その際に、誰かが得をして誰かが損をする、というやり方ではいけない。川上から川下までみんなが共存していくやり方でなければいけない。
日本の山の木を使って、山も経営が成り立つようなシステムである必要がある。大きな意味での循環が続いていかなければいけない。
そして、松井先生の新築・古民家再生の実例を紹介していただきました。
これからは、省エネ・温熱環境も考えていかなければいけない。
伝統的なつくり方、また古民家再生のように残せるものは残しながら、かつ快適な住まいの温熱環境の家づくりが必要である。
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今年度最後の講義にふさわしい、山の話・木の話から木構造・温熱環境まで、これからの木の家づくりの講義をしていただきました。
松井先生の講義の中にあったように、現状の問題に気付いたつくり手たちは、顔の見える家づくり・近くの山の木を使った家づくりを始めています。
国産材・県産材を提唱するネットワークが増えたことは事実なのですが、実際に使われている量・出来上がる数はまだまだだと言って良いと思います。
そういう家づくりレベルではなく、街づくりにまでならないと大きな成果は見えてこないのかも知れません。
こういった現状をみても「緑の列島ワーク」もまだまだ頑張らねばなりません。
今後とも、「緑の列島ネットワーク」よろしくお願いします。
また「緑の列島木の家スクール」富山・名古屋も続けてまいります。
木の家スクール富山も、来年度同じ時期に開講する予定ですので、よろしくお願いします。

 

緑の列島木の家スクール富山事務局 草野鉄男


2013年2月20日

緑の列島 木の家スクール富山2012 第4回 改正省エネ法基準解説セミナー

木の家スクール富山、第4回の講義を開催いたしました。
今回は、省エネに関する講義です。講師は住まいと環境社の野池政宏先生。
建築実務者の方はご存知の通り、省エネに関する動きが目まぐるしくなってきました。
ゼロエネルギー住宅や認定低炭素住宅、そして省エネ法が改正となります。
現在の省エネ法基準でさえついていけない人が多いというのが現状だと思います。
また、この省エネ法に対して賛否両論あるようですが、賛否の前にまずはどういう内容のものなのか、そして今回の改正でどう変わるのかを知っておく必要があります。
木の家スクール富山の第4回講義は、今回の改正にあわせて「認定低炭素住宅と改正省エネ法基準丸わかり解説セミナー」と題して講義をしていただきました。
改正と言っても今の基準はどういう内容なのか?、それに対してどう変わるのか?

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まず、現在の省エネ基準
基準には、性能規定(建築主の判断基準)と仕様規定(設計・施工指針)がある。
1、性能規定① 年間暖冷房負荷の基準
2、性能規定② 熱損失係数(Q値)・夏期日射取得係数の基準(μ値)の基準
3、仕様規定  躯体・開口部の断熱性能の基準
上記のように、性能規定に2つの基準と仕様規定が1つの基準と、3つのルートに分かれる。

そして、今回の改正によって
1の基準は無くなる。
2の基準は、Q値→Ua値・μ値→ηa値となり、計算方法も少し変更となった。それに加えて、一次エネルギー消費量の基準も満たす。
3の仕様規定は、無くなる?、移行期間としてしばらく残す?、いずれにしても無くす方向へ。
以上のような改正になるが、これまではほとんどの人が仕様規定に頼っていたため、それが無くなることによりUa値・ηa値・一次エネルギー消費量を計算しなくてはいけなくなる。
この部分が、今回の改正によって大変になるところである。
これを計算するのが、一次エネルギー消費量算定プログラム(建築研究所のHPにある)。

これまでの事業主基準の算定プログラム(IBECのHPにある)を理解している人にはそれほどハードルは高くないが、そうでない人にとっては苦労する。
また、Q値・μ値を計算したことがない人にとっては、相当にハードルが高くなる。
他には、暖冷房の一次エネルギー消費量の評価(計算)において、パッシブ的な要素がかなり組み込まれている。
今回の改正のまとめ
改正省エネ基準は、従来通り建物の基本性能(断熱・日射遮蔽)を担保させながら、具体的に一次エネルギー消費量を計算させることによって、家庭生活由来の一次エネルギー消費量を減らしていこうとしている。
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今までの省エネ基準をよく知らなかった人にとっても、非常に分かりやすく解説していただいた野池先生の講義でした。
これを機に、省エネ基準の数字による評価だけでなく、何が省エネなのかを考えるべきだと思います。
パッシブというと新しいもののようですが、伝統的な民家は庇や長い軒によって日射遮蔽や取得をコントロールしていました。

また、自然素材を活かすつくり方をすることによって、エアコンがない家・エアコンにあまり頼らなくてもいい家にすることができます。
それは数字で評価しにくい快適性なのですが、住み心地という温熱環境にとっては、この部分もとても重要だと思います。
最終的には設計者の目指す方向による違いもありますが、いずれにしても地域に合った省エネな家づくりとは?を見直してみましょう。

 

緑の列島木の家スクール富山事務局 草野鉄男


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