2016年09月06日

木の家スクール名古屋2016 第3回:7/30(土)フィールドワーク 前半

【フィールドワーク】岐阜県中津川市
創建当時(120年前)の姿に復原された明治座の見学と解説

講師 川端 眞(川端建築計画 代表)

朝8時に名古屋工業大学に一部の受講生と学生、スタッフは集合して、バスで出発、現地にて、乗用車で集合した30台の受講生と合流しました。
明治座へは、木の家スクールでは二度目の訪問となりました。
今回は、創建当時と同じ屋根に復原された様子を見学です。
講師は、復原に携わった設計士である川端眞さんから主に限界耐力計算に基づいた、耐震補強をした経緯の説明とどうして、このような復原をすることになったかというお話しがされました。
明治座は、もともとは、石置き屋根でしたが、大正期にセメント瓦に葺き替えられ、昭和の40年代にも再度セメント瓦に葺き替えられていました。
今回は、あえて、創建当時の姿にもどすことにより、明治座への注目度を高めながら、地元の方々がより愛着をもって村のシンボルとして大切に受け継いでいく仕掛けとして、あえて、メンテナンスの大変な板葺を選択する経緯となりました。
屋根の板葺は、クリとサワラを使っており、これから、地元の山とのつながりを深く持ちながら、将来に渡って、地元でメンテナンスができるように、早速、屋根板の募金活動も始められておりました。
また、耐震補強というと昨今では、伝統木造に金物だらけの補強金物をつけてしまって、建物の本来の機能まで制限してしまうような姿をまのあたりにして、
そういうことだけは避けたいという村の方々の意志を尊重して、なるべく目立たないように、しかし、裏付けのある耐震補強を施工することとなり、見事にそれが実現しました。
管理人の方から、地元の熱い思いや、尾張藩の山守の子孫である内木哲朗さんからもご説明をいただきました。
傾き、足元が腐っていた明治座でしたが、今回の修理により、また寿命を100年のばすことができたと信じたいです。
講演のあと、地元のほう葉寿司をランチに頂きながら、明治座の今回の復原の経緯をまとめた記録映画の映像も時間の許すかぎり鑑賞をいたしました。
そのあと、次の見学地へと移動をしました。(文責 大江忍)
IMG_5323名工大に集合

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明治座内部見学IMG_5422

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内木哲朗氏による解説IMG_5401

川端眞氏による耐震設計の説明IMG_5393

管理人さんによる説明IMG_5360

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