公開イベント
 

7/12(土) 第四回 フォーラム in 滋賀 「石場建てを含む伝統的構法木造建物の設計法」報告会
当日アンケートの結果

対象者:報告会への出席者より当日会場で回収&事後にフォームで回収同時に実施 (回答数=172名)

まとめ

報告会で概要説明をした標準設計法案・詳細設計法案については、 大まかな方向性としては受け入れつつも、 安全率の高さ、基礎がコンクリートに限定されていること、 樹種や材の太さなど、標準設計法案の仕様規定として 出てくるハードルが「高すぎて使えない」と 感じている人が多いことが分かります。

実務者が求めているのは「使える設計法」であり、 これまでに適判を通って来た建築物がことごとく通らないとか、 既存建築物の耐震性の検証に用いることができない というのでは「誰も使わないもの」となってしまいます。

中でも多かったご意見は、標準設計法案で コンクリート基礎を前提としていることに対する疑問です。 版築や玉石基礎などを含めたものでなければ、 既存建築物を含め、受け継がれて来た建築文化を 認めることにならないのではないか、というご意見です。 そのほかにも、京町家のような細い材、広葉樹の大黒柱など、 標準設計法案の仕様規定からこぼれるものに対するご指摘もありました。 「安全かもしれないが、誰も使わない設計法」とならないためには、 事例による検討や実務者との意見のすりあわせが必要だという ご意見も相当数ありました。

標準設計法案の難易度については、 それが「使えるもの」となっていくという前提の上で、 「マニュアルやモデル事例、講習会などがあれば使えると思う」と 答えている方が多かったです。

中には「もっと簡単にしてほしい」というご意見もありましたが、 仕様規定の常として、より簡略にすればするほど、 規定値はより安全側になるというジレンマがあります。 簡略化については、求めるものと得られるものが相反するので、 むずかしいところです。

なお、今後についてですが、 検討委員会は平成24年度に終了しているため、 この未完の標準設計法案をよりよくしていくための主体になることができません。

しかし、鈴木祥之委員長を中心に、設計法を作成した委員や実務者で「伝統的構法設計基準委員会」を構成し、この未完の仕事を継続していく所存です。 細くでも長く、少しずつではあっても、 ここまで積み重ねてきたことを活かし、 実務者の手に届く方向で、進めていきたいと考えております。

そのために、今回お寄せいただいた みなさんのご意見のひとつひとつは大変貴重なものだと考えています。 この事業が、伝統的構法の研究に終わることなく、 伝統的構法を未来につなげられる 牽引力をもった成果を、実務者が手にできるよう、努力し続けたいと思います。 みなさまには、今後のことが具体化しましたら、 お知らせをし、次へと引き継ぎたいと考えています。 どうぞよろしくお願いいたします。

Q1-1 標準設計法は伝統構法にふさわしい設計法だと思うか?

Q1-2 詳細設計法は伝統構法にふさわしい設計法だと思うか?

Q1-3 標準設計法の難易度についてどう思うか?

Q1-4 設計法について、ご意見ご感想をお願いします。

評価できないという意見
  • この仕様ではコストがかかりすぎ&施主にとっての空間の魅力に乏しい。
  • すばらしい解析だが「伝統構法らしい」設計法などないのでは?
  • 計算法が簡単になればなるほど、安全率が高くなるというジレンマを感じた。
  • 様々なパラメータを安全側にはたらかせすぎていることで法制化を困難にしているという印象。「想定範囲外」は他の構法にも十分にあり得るので、そこまで厳しくしなくてもいいのではという不公平感がある。
  • 今の標準設計法の仕様規定のままの法制化には反対です。この仕様規定では既存の伝統的建築物の評価ができないからです。
  • ご努力は多としていますが、伝統構法としての哲学的な美しさが欠かせないのではないでしょうか。
  • 安全率を見過ぎているのなら、現実には使えないものになる。
  • 自分が伝統構法と思っていた工法とは違い、在来工法に準ずるところが多いように思える。
  • 伝統構法の位置づけがむずかしい。
  • 理論が構造設計を満たすことができるかどうか疑問。
  • 伝統構法の良さを引き出す設計法になっていない。
  • この設計法だと壁だらけになるから、使わない。
  • 今のままでは「使わない」ではなく、「使えない」が正解です。仕様規定で縛られ、自由がないからです。先人が残している建物は自然の理だけに縛られています。
  • 仕様が限定されすぎていて全国にある伝統構法を全く考慮していない。何のために全国キャラバンなどで意見を聞いたのか全く理解できない。どうしてそうなってしまったのかきちんと説明してほしい。
  • この設計法が法制化されることで逆にきびしくなることを心配しています。
  • 一応設計法になってはいるが、感じとしては伝統構法ができる感じがしない。
  • 伝統構法の本質みたいなところをつかんでないと、実務に使えません。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

実務にはまだという意見
  • 伝統構法の改修実務者として日々苦労しております。定量的に一般の方が詳しく使えるように改良を加えて、ただパソコン上のみにならないようにしてほしい。
  • 設計マニュアル、設計計算例(基礎も含めて)など、設計法を具体的にしてほしい。
  • 使える仕様規定を設定してほしい。
  • 実際に建てられるようにしてほしい。
  • 実務に沿った設計法に。
  • 理論的な部分では理解はできましたが。
  • 実務の現場に合うように細かい修正は必要。
  • 実務で使っていきながら調整していくことで、練れてくると思う。
  • 実務的でない。
  • 実務に使える形にまでしてほしい。
  • まだまだ実用に耐えるとは思えません。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

難しすぎると言う意見
  • 思ったより難しかった。かなりかみくだいたマニュアルが必要。
  • むずかしい。
  • 建築の現場で働いている者ですが、今日の話を訊いているだけでは難しく、理解に苦しみました。
  • 理解して使えるようになれば有利だが、かなり勉強しないと難しそう。
  • 標準設計法をよりシンプルに単純化してほしい。現状では複雑すぎる。
  • もう少し簡略化できたらと思う。
  • 詳細設計法はもう少し分かりやすくなればと思います。
  • わかりやすくなると助かります。
  • だいぶわかりやすい設計法なのだろうとは思いますが、数字に弱い現場の人間にはもっと原始的な考え方だと助かります。
  • 職人の立場で聞くととてもむずかしく思いましたが「設計者に使える、職人に理解できる」設計法になってほしいです。お施主様から「石場建ての家を建ててほしい」と言われて「建てられない」と言いたくないですから。
  • もっとシンプルに建てることができれば、と思う。
  • 標準設計法という割にはむずかしい。
  • 内容の説明が早かったので理解しづらかった。
  • まだ十分には理解できないところがある。
  • ようやく伝統構法の設計方法について一歩が見えてきた思いです。しかし設計者向けにはいいと思いますが、現場の大工、棟梁、木造建築士が、確認申請を出せるものにしてほしい。
  • 専門的すぎて、実務者でも理解に困る。
  • 図表を豊富に、計算部分を少なく。
  • 齋藤先生のお話は分かりやすい。向坊さんの説明も資料に基づいていて聞きやすい。長瀬さん、寺門さんの話は「やっぱり難しいなあ、設計は!」という感想です。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

既存民家への対応を望む意見
  • 耐震診断に応用したい。
  • 古民家でも安心して暮らせるよう、取り組んでいただきたい。
  • 古い民家の耐震診断に使いたい
  • 標準設計法は現存する伝統的建築物の評価ができるようなものであってほしい。
  • 耐震補強にも使えるようにしてほしい。
  • リフォーム事例の検証に使ってみたい。
  • 古い建物を活かせる設計法であってほしい。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

テクニカルな意見
  • テキストp33、図18は実態と異なる。(詳細設計法 図18柱の折損)
  • 土台と石場建てを併用する場合のことを考えてほしい。
  • 柱脚の固定仕様が多用でしたが、大きく違うこれらの仕様でそれぞれどのように安全性を確保できるのか理解したいです。
  • 広葉樹が使えるように告示化してほしい。
  • 詳細法にダンパーを見込めるところまで限界耐力計算で持っていってほしい。減衰にある上限があってかまわないので。
  • 軸組自身の耐力がもっとあると思います。実大実験により検証できないでしょうか?
  • 柱の折損の検討などについてはもう少し検討してほしい。
  • 柱として杉や檜だけでなく、大黒柱などには広葉樹も使うので、扱えるようにしてほしい。
  • 二方差しと四方差しの数字が同じだったりする点は疑問(p46 表14)(標準設計法 表14 通し柱の折損が生じないとする柱径の範囲)
  • 檜と杉の数値の差が、実務から見ると、疑問が残る。
  • 礎石についている平石で話が進んでいるようですが、本来の石は加工無しの丸石です。丸石は自在ピンになりますので、またいろいろが変わってくると思います。
  • 標準設計法で石の上に建てる建物を設計できるようにしていただきたいと思います。施主もそれを望んでいます。
  • コンクリート以外もできるように進めていただきたい。
  • RC基礎がなくてもいようにしていただきたいです。
  • 自然石はどうなのでしょうか?
  • 安全限界のクライテリアが20分の1という根拠が不明。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

サポートを望む意見
  • 実務に沿った設計法の講習を開催してほしい。
  • 木組みのディテールを知らない設計者が計算のみで設計することのないよう、建て方を勉強する講習を受けて資格を取るなどする必要がある。
  • 今後の説明、サポートをしてほしい。
  • マニュアルの作成を。
  • 大工や木造建築士にも分かるレベルでの、実践者が使えるマニュアルや講習会が必要。
  • 設計法のガイドラインマニュアル等の作成を早急にお願いします。
  • 設計ソフトを作っていただきたい。
  • 田舎者の設計士にもわかりやすいマニュアルを作ってください。
  • マニュアル化、実用化を。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

法制化を望む意見
  • 告示になればなお良い。
  • 別枠告示で法律にのせてほしい。
  • 構造計算をしていないので分からない点は多々在るが、これが現実に法制化されてしっかりした正しい家づくりが推奨されることを願います。
  • まだまだ課題もありそうですが、伝統的構法建物も危機的状況です。設計法の確立は急務です。
  • 三年間の尽力に敬意を表するとともに、法制化にむけてできるだけ速やかにお願いしたい。
  • 標準設計法が法律に入れば使いやすい。

Q1-4 設計法への意見 自由文回答の冒頭へ

好意的な意見
  • 設計法が具体化しつつある。ここまで来たらがんばるしかない。私も協力します。
  • 石場建てを含む伝統工法を先に残していくべき。
  • データ整備にまでまだ時間がかかりそうだが、期待している。
  • 難しいけれど、緻密な計算できるように考えられている。特に地震に関しては新しい知見も出て、よりよい設計法ができると思います。
  • 石場建てを可能とする大きな一歩
  • 密度の濃い内容だと感じました。
  • これまで明確に示されたことのない床の仕様や柱脚の浮き上がり量など、実験にもとづいて示されたことは大きな成果です。
  • 小壁付き柱、通し柱が折れて欠損することの心配、柔床の扱いなど、不明だったり不安だったりした点がほぼ全て説明されて、大満足です。
  • 設計法としては認められず、でしたが、すごい成果だと思います。
  • 設計のために剛床にするのは本末転倒、軸組が大切など、共感できる視点に立った設計法でした。
  • 標準詳細汎用の三段階は現実的。
  • むずかしいが、ひとつひとつ理解すれば、実用に使えそう。

Q1-5 検討委員会について、ご意見ご感想をお願いします。

こうあってもわらないという意見
  • 報告書が膨大な分量のようですが、何をどう見られているのかなど、まとめた形で教えていただけるとありがたいです。
  • もっと完成形に近いものと思っていた。
  • 本当の国益は何かと考え、学会の東西の対立等を越えて知を寄せ、優れた伝統文化を継承させてほしい。
  • 人間関係のいろいろは抜きに、集まった力を大切に活かしてほしい。
  • 関東の学者を味方にできなかったことが、設計法が完成しなかった原因だと思います。人の好き嫌いで人選していては、敵が増えるだけです。
  • 感覚を働かしてこのケースはこうしよう、この木材だったらこうしようという範疇がなさそうなのでこれでは職人さんが生かされないと思います。人は誰でも同じだと思います。構造の専門家の先生方でも同じだと思います。同じことをするのであれば、コンピューターでいいはずで、こういうケースではこうなるのでは、このケースではこうなるはずという人の感覚判断が入るからこそ、いろいろなことに対応していけるのだと思います。優秀な方々とお聞きしております。そこの部分を取り入れもっとおおらかな法にしていただきたいと思います。
  • 現段階では設計法案でしかなく、国交省が認めたかのような誤解をあたえてしまう。速やかな訂正を求めます。
  • 今まで国が認めようとしなかった伝統構法を基準法に組み込む作業は、官僚の姿勢を変えさせる、知恵と労力と勇気が必要です。そのことがわかっている人にしか事業を進めることができないことがはっきりしました。このままでは伝統という言葉の重み、今までの職人たちのより良いものへと変化させてきた努力が否定されてしまいます。そのことを事業にかかわったすべての人は認識するべきです。

Q1-5 検討委員会への意見 自由文回答の冒頭へ

応援する意見
  • 膨大な報告書が昨日メールされ、一部見ました。おかしな委員がいること、大変ですが、頑張っていただきたい。
  • これまでの活動がこれで終わりにならないようがんばって。
  • 三年間、とにかくお疲れさまでした。ありがとうございます。
  • 道半ばなれど、手弁当に近いはたらきの中積み重ねてこられた皆様に感謝。
  • いち早い実用化と法制化を。国交省との協議に負けずに頑張ってほしい。
  • がんばってほしいです。
  • これからの進化と世の中にどうつながるか、非常に楽しみになりました。
  • 根気のいる研究だと思いますが、これからもよろしくお願いします。
  • 三年間の活動に敬意を表し、伝統構法の存続に期待しています。
  • 今後も情報を入手できるよう、情報発信をお願いします。
  • 長い間お疲れさまでした。今後も応援しますので、がんばってください。
  • いろいろあったのだろうと思いますが、この報告会を待っていました。今後ともよろしくお願いします。
  • 国の姿勢にはもどかしさを感じますが、微力ながら応援の筆をとっていきたいと思います。
  • がんばってください。これからも応援しています。
  • 震災をはさみ、今までお疲れさまでした。今後も実務に使えるところまでしていただきたく、応援しています。
  • ここまで明らかになったことは素晴らしいこと。今後、障害はあっても、実務者と国民の世論の力で、使えるものとして完成させていかなくてはいけない。
  • 足を引っ張るような質問をする人がいるのが残念。

Q1-5 検討委員会への意見 自由文回答の冒頭へ

感謝の意を表わした意見
  • あっという間に17時。今までゼロだったものを3年間でよくぞここまで!と感謝。
  • 皆様の頑張りに敬意を表します。
  • 国交省ほかからの逆風もあったでしょうに、皆様方のご苦労、気苦労、大変なことだったと思います。
  • 日本の大切な文化を守るために頑張ってくれて、ありがとうございます。我々も技術を死守する努力をし続けます!
  • 今日まで漕ぎ着けてくださったことに感謝します。
  • 伝統的構法を守るための活動について、感謝の気持ちでいっぱいです。今後もできることがあれば、協力させていただきたいです。
  • ご尽力に感謝いたします。
  • この会に参加してみて、全体の概要が分かって、よかった。
  • 長らくのご活動、頭が下がるばかりです。自分たちにお手伝いできることがあれば、何なりと言ってください。
  • 実務で使えるに至っていないとのことでしたが、ゴールはもうすぐ近くにある感じを受け、感動しました。
  • 分かりやすく整理されていたと思います。
  • それぞれのご苦労が見えて、感謝したい。
  • ここまで来られてことに敬意を表します。
  • 短時間で困難な状況にありながら、完成とはいえなくても、ここまできたのは素晴らしい。努力と熱意に感謝します。

Q2-1 石場建ての施工実績と今後への意欲

回答なし 20人

Q2-2 標準設計法を使えると思うか?

回答なし 25人

※「使わない」と回答した5名のうち3名は、前問で「石場建ての施工実績有」の人だった。

Q2-3 実務につなげるための提案があれば、お願いします。

実務との連携を
  • 設計法は実際に決めてしまう前に、広く実務者の意見を求めてもらってから完成させていただきたい。
  • 実務に携わる方々と意見交換できる場がほしい。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

既存建物の耐震改修への対応を
  • 古民家改修に簡単に使えるようにしていってほしい。
  • 古民家改修の事例にあたってほしい。
  • 古い住宅の耐震性をあげるためのマニュアル作成をお願いします。
  • 徳島では「南海地震ゼロ作戦」で耐震改修をいっそう進める施策をとっています。構造的にすばらしい古民家がなくなっていくことのないよう、伝統工法を活かせるような耐震改修が進められるような指針をつくってほしいです。
  • 既存建物の耐震性のチェック、補強計画に使えるようなものにしていってほしい。
  • 既存建物の改修に使えるような設計基準を。
  • 既存建物の改修に応用できるようにしてほしい。
  • 既存建物の耐震改修の道を、早く拓いてほしい。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

コンクリート基礎に限定しないで
  • ふつうの土の上に建てる方法を加えていただきたい。
  • 新築のための設計法だけでなく無形文化遺産も目指すなら、石基礎も当然お願いします。
  • コンクリートを使わない基礎も使えるようにしてほしい。
  • 基礎について問題を感じる。石場建てを建てたいと思う人ほど、コンクリートには抵抗がある。
  • コンクリートでなく石の上に建てる、本当の石場建てを!
  • 基礎は版築+石版ができるようにしてほしい。
  • 循環型社会、セルフビルドといった流れには石場建ては有力なソフトとなり得る。そのためにもコンクリート基礎に限定しない方がいい。
  • コンクリートなしの選択肢をぜひお願いします。
  • ベタ基礎と規定しない方法を探ってほしい。
  • 基礎は版築と石の組み合わせにしなければ、伝統構法とはいえない。
  • 石の基礎をもっと研究してほしい。
  • 石場建てをやる目的は、スベリによる免震効果に期待することももちろんですが、コンクリート基礎がやりたくないから、ということではないのでしょうか?
  • 自然石の玉石基礎を仕様にあげてほしい。
  • RCなし玉石基礎での検討を進めていただきたい。
  • 版築をやりたい。
  • コンクリート基礎でなく礎石でできるようにしてほしい。
  • 基礎も伝統的なもので作れるルールづくりのための研究、実験をお願いします。
  • 絶滅危惧種の版築基礎を救ってほしい。
  • 独立基礎、石の基礎の復興を。
  • コンクリートが前提というのは、やめてほしい。
  • RC基礎はできれば避けたいです。
  • やったことはないですが、もちろん版築にも対応してほしいです。
  • 基礎コンクリートなしで(版築でもOKに)もいいようにしてほしい。
  • セメントを使っていない自然石のものも対応してほしい。
  • 技術面においては、やはり、コンクリートベタ基礎の提案が、標準的なものになっていることには、強い違和感を覚えます。「石場建ての建物」というのは、決して「高級な木造住宅」を意味するのではなく、さまざまなランクの中での、「ただ足元を留めていない」というだけの話かと思います。それは、新しい技術ではなく、古くから受け継がれてきた文化そのものです。家は、私ごときのような庶民でも建ててよいものだと、切実に思うところです。
  • 田舎で大工をしており、常の生活者の立場でありたいという身としての意見を書きます。山村などの地域では、一般には「素人」といわれるような住まい手が、自身の手で、物置や、場合によっては住居を建ててしまうことも多くあります。こういう人たちの多く、あるいは一部の間では、自然石を敷地近辺で確保して、地搗きをして、その上に建物を建てることが当然であったりします。簡単であるがゆえ、昔から伝承されて、修理や、解体も容易で、最終的には、その土地に戻るという、本来生物が営んできた生活の中での知恵であり、文化なのです。私は、ある程度の規模以上の工務店や、設計事務所が業務として行うものより、むしろ、こういった、くらしの中での伝承技術の衰退を心配します。たとえば、もし、新しい設計法によって、施工費15万円の物置をつくるために、設計、審査費用が40万円などという自体も起こりかねないのではと危惧します。生活者を守るための法律が、結局生活者を苦しめてしまうのでは本末転倒なのです。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

その他テクニカルな要望
  • 木軸のその他耐力、下地材耐力など、
  • 整形以外の形状の自由度を。
  • 石場建ての拘束方法について、現場事例に則したバリエーションの検討を。
  • 土壁に関する復元力特性のデータや、既存建物の土壁で、劣化に応じて耐力をどのくらい低くしたらいいかの判断基準がほしい。
  • 地震で倒壊した伝統木造に対する原因の解明と評価をしてもらいたい。
  • 材料が大きくないとできないように言っているが、数寄屋や町家はできないのか?
  • 京町家は大多数の柱径は110〜115mm(妻側通し柱は120-150mm、大黒小黒は210-310mmもあるが)こうした細柱の扱いもできるようにしてほしい。
  • 分かりやすくしてほしい!
  • より理解しやすくしてほしい。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

モデル化を
  • エクセルのようなチェックシートの発表。
  • 標準モデルを設定して、構造軸組伏図をつくってマニュアルを添付すれば申請がオーケーになるといい。
  • 標準モデルと応用が可能になるガイドラインマニュアルを作成してほしい。
  • 町屋から民家まで幾つかのモデルを標準設計として認定を取り、申請が簡単になるような道筋がつけられないか。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

マニュアルや講習会などのフォローを
  • 大工木造建築士が使える構造マニュアルを。
  • 講習会か勉強会で少しでも覚えて行きたい。
  • 講習会とマニュアル作成をお願いします。
  • 具体例があれば分かりやすい。
  • 具体的設計参考例の図書を作成して販売する。
  • マニュアルの作成
  • 講習会の実施とソフトの公開を!
  • 標準設計法については、分かりやすいマニュアル本を出してほしい。
  • 評価マニュアルやセミナーが必須。
  • マニュアルや勉強会が必要。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

様々なしくみの整備を
  • まだデータベースにのせられていない各地域の多様な伝統工法の構造要素を、引き続き拾い集めて、集積していけるようなシステムを作ってほしい。
  • 相続税、空き家対策、省エネ法など、伝統構法の阻害要因となるものがたくさんあるので、そういった各分野も取り組んでいく必要がある。
  • 手抜き工事、怠け者に対するチェック部分も必要
  • JSCAのようにレビューとかの確認機関が必要
  • 大工の技量を認める方法が、今こそ大切。
  • 申請書に仕様書を添付すれば、申請が通る形になればいいかと思います。
  • この設計法ができるよりも、4号規模の伝統構法が適判に行かなくなるようにする事の方が、実務者としてはやりやすい。

Q2-3 実務につなげるための提案 自由文回答の冒頭へ

伝統的構法や石場建ての普及を
  • 施主の開拓も課題。
  • 全国各地で少しずつでも事例を増やしていくことが大事。
  • 一般向けに住宅を建てる時に理解されるようなアピールやセミナーが必要なのでは?
  • 実際の現場の見学会をする。
  • モデルハウスを建てましょう。
  • 普及にはコスト意識が必要。コストがすべての足を引っ張っている。
  • 「長持ちすること」「地震など災害に強い」ことばかり石場建ての建築の利点ではありません。建築時、また、修理解体時に、環境負荷が少ないという面も評価されてよいのではないでしょうか。
  • 手仕事だけでなく、省力化も含めて構造の現物をいかにして作るかを、実務として共有すべき
  • 多くの人とノウハウを共有して、費用を抑えることができれば、お客さんにも納得してもらえるのではないかと思う。
  • 建築のひとつの工法でなく、文化として多方面に発信。衣食住のひとつとして。

Q3-1 「今後の取り組み」についての意見感想

期待はずれだったという意見
  • 委員の方の努力は大変なものであったと思いますが、本日の報告を聞いて失望せざるを得ない。正直、適判を通すしか方法がないと思った。
  • 完成度を期待していたが、内容を見ると道半ば。実践には長い時間がかかりそう。
  • この設計法が完成しても伝統構法はできない。4号規模の伝統構法が適判に行かなくなれば(改正前の状態に戻れば)よいと思います。
  • 審査機関を増やすことは、天下り支援事業になりかねず、結局生活者に負担が戻ってきます。東日本大震災、原発事故の収拾さえついていないこの時期に、法によって生活者をいっそう苦しめることはあってはならないと思うのです。
  • 議事録や報告書の公表が遅れたり、公表を請求された事実を隠したり、アンケートも都合の悪い意見は伏せられてしまったりと不信感が募るばかりです。
  • 大江氏の「国交省と戦争」発言は撤回を求めます。意見を言うことは言論の自由として保障されていることです。武器も持たずに一人で戦争はできません。戦争にならないようにみんなが勇気をもって自分の考えを伝えるべきです。
  • 実務者の使用実績を積み重ねられるような体制を、早く取り組んでほしい。
  • 安全率を見過ぎているとありましたが、実務に合ったものにしていかなければならないと思います。
  • 実務者が使える形になるよう、引き続きよろしくお願いいたします。
  • 国交省は、柱脚フリーの石場建てについては、委員会との間で検討途中であり、基準化できる状態ではないと言っています。今後の進行状況について隠すことなく速やかに公表していただきたい。

Q3-1 「今後の取り組み」への意見 自由文回答の冒頭へ

応援する意見
  • まだイバラの道ですが、とにかくがんばりましょう。
  • せっかくの成果を大切にしてほしい。
  • 困難が多いが実現に向けてがんばってほしい。
  • 大江さん、伝統構法の復活に向けて、応援しています。
  • 大変ですが、応援しています。頑張りましょう。
  • 実務で石場建てが建てやすくなるにはまだまだ時間がかかりそうですが、協力できることがあれば参加したいです。
  • お手伝いできることがあれば、協力したいと思います。
  • よろしくお願いします。
  • ガイドラインマニュアルの策定に向けてがんばってください。
  • 今後の継続的なやりとりに、こちらも必至でついてゆきます。
  • これからもよろしくお願いいたします。
  • 関係の皆様の努力に感謝しております。おこぼれを頂いているような気持ちです。
  • このままでは悔しいので、前向きにがんばりましょう!
  • ご苦労様でした。今後も支援させていただきます。
  • これから何ができるのか解りませんが、まずは報告書を読んでみます。
  • 思いを実現しましょう。
  • これからももっと関わりたいので、どういった協力、活動をしたらいいか教えてください。
  • まずは一歩、一歩。全部いちどには望まなくてもいいから。
  • 諸事情お察ししますが、大江さんのご苦労はみんな分かっていると思います。応援しています。
  • 情報をください!
  • ご努力に感謝します。今後も続けてほしいです。がんばってください!
  • 応援しています。
  • オールフリーの石場建てにはいろいろ障害があるようですね。それを乗り越えようという熱意を感じました。
  • 振り出しに戻らぬよう、お願いします。
  • とにかく今の基準法に伝統構法の基準が無いので、建てられない。今やっておかないと、技術、技能が途絶えてしまいます。
  • ここまでの歩みを少しお聞かせいただき、本当によくして頂いていると思います。お体に無理をなさらないようにしてください。本当に感謝です。
  • みんなで、特に実務者の力を結集する必要あり。
  • これ木連など関連団体、理解ある政治家達の協力も求め「伝統的構法の設計基準委員会」というような委員会が作れないか?
  • みんなで取り組まなければならない問題だと思う。
  • 今後の伝統構法の立ち位置は、会場のみんなで作っていかないとならないと感じました。
  • 少しでもできることがあれば協力したい。
  • 実務者との協力がますます必要。
  • 一部の行政と研究者の力に屈することなく、伝統構法を認めさせていかなくてはの思いを強くしました。
  • 最近、建て主さんになる方からの石場建ての問合せが増えています。質問内容等、ご協力できることがあったらおっしゃってください。
  • 今からでも使える設計法を作っていただきたい。

Q3-1 「今後の取り組み」への意見 自由文回答の冒頭へ

法制化してほしいという意見
  • 法文作成できるまで頑張っていただきたい。
  • 従来の法の延長でなく、新しい観点が必要。それくらい大きな課題。
  • 日本に長くはびこってしまった使い捨ての感覚と自然を制しようとする愚かな考えが現行法を維持している。
  • 告示化してほかの構法とは差別化してほしい。
  • ここまで出来たのだから、法制化までしてほしい。
  • 別枠での法制化に期待しています。
  • 是非、法制化を!
  • 大江さんのご努力に感謝いたします法制化できることを願っています。
  • やはり法制化が必要です。
  • 柱脚固定でない石場建ての設計法の法制化を望みます。
  • 告示化の早期実現に期待。
  • 日本の伝統建築、伝統工法を伝承できるよう、今後とも法改正に向けてがんばっていただきたい。
  • 告示化には賛成。
  • せっかくの優れた伝統構法があるのに、基準法の問題でなくなっていくのは残念なので、法ができるといいと思う。
  • 法制化に向けて本当に大変だと思いますが、根気づよくお願いします。
  • 告示化の方向に向けて取り組みを進めてほしい。
  • 別枠での法制化を望みます。
  • 法制化マニュアル化にむけてがんばってください。
  • 使えるものにした上での法制化を。
  • 早急な実現を。
  • もっとおおらかな、自己責任を認める法にしていただきたいと思います。
  • 現状の限界耐力計算では柱脚の浮き上がりを認めないため、実際とはかけ離れた計算が必要となってしまうので、早くこの設計法を公開していただきたい。
  • これは「委員会」にというより、「国土交通省」に向けて建築基準法は、あくまで「最低限の基準」をまとめるものであって、法的に「こうでなければならない」と規定すべきものではないと考えます。大手工務店などが、建築契約をして建てる場合に、使用すればよいと思います。極論ですが、規定を増やすことよりも、削除していくことも考えにいれるべきではないかと思います。たとえば…… ★「第5号建物=何平米以下の、石場建て等、簡易な建物」という設定をし、住まい手が納得している場合は、「隣地境界から何センチメートル離すこと/斜線制限、高さ制限がどれだけか/隣地境界から何メートル以下の場合、隣地所有者、管理者の承諾書を提出すること」程度の規定で、十分だと思います。第4号特例のように、有資格者設計についての優遇はあってもよいかもしれません。 ★今回、提示された設計法を元に定められる「法」は、次のステップとしての「性能表示」などの指針として任意で使用する。 本法の運用において、建築伝承文化を庶民の手に戻していただけるよう、ご配慮をいただけるとうれしい限りです。

Q3-1 「今後の取り組み」への意見 自由文回答の冒頭へ

国へのもどかしさを表明する意見
  • 委員会と国との足並みがそろわないもどかしさ。いい方向に進みますように。
  • 水平拘束の石場建て法制化の動きは心配。
  • 国がどのように動くかによりますが、今後も取り組みを続けていってほしい。
  • 法制化にあたってうやむやにされないよう、頑張っていただきたいです。
  • 現在の国への懸念、同感です。今後ともがんばってください。
  • 国と我々の認識の差がありそうです。本当の伝統や職人の技を国にも理解してもらいながら、大変ですがよろしくお願いします。
  • 水平方向拘束では中途半端。
  • 実績として200年残る民家があるということが何よりの確証となるのに戦後の在来工法が優先されることは悔しい。
  • 政治的な動きが大きく作用することを知りました。
  • 自民党にも働きかけたことで国土強靭化計画にも含まれたと知り、さすがと思いました。自民党ともうまくやりながら、徐々に「対国交省」という対立構図も融かしていってほしいです。
  • 最初から完璧な設計法ということはあり得ないと思うので、よりよく修正していくための研究は継続する必要がある。それに対して国が継続的に予算をつけてくれないと。

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大きな動きにしていった方がいいという意見
  • 伝統構法をもっとオープンにし、文化としての動きにする必要がある。
  • 伝統的建物の所有者に対して、共感をアピールすることが必要。
  • 平成の古民家を未来に残していきたい。
  • 文化だと思うから、継続する必要があると思う。
  • 日本人が木造建築の魅力をもっと知って、知恵や技をつないでいけるようになって、日本文化の価値の向上をはからないといけない。
  • 馬淵さんの言う通り、建築関係者のみならず、知識人にも訴えかけ、一般の人に共感してもらえるような、伝統構法ファンを増やすための努力をしていかないと、声は届かないのでは?
  • Facebookなど、一般に向けてアピールして国が動かざるを得ないようにしていく方法もありではないかなと思います。
  • 平成の古民家、いいですね。
  • 設計法の確立が第一ですが、建てる側への情報提供の必要も感じます。
  • クラウドファウンディングで資金を集めては?

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回答なし 31人