材料部会
部会概要

材料部会 概要 主査:小松 幸平(京都大学生存圏研究所・教授)

伝統構法に適した材とは何かを、明らかにします。いちばん大きいのは乾燥の問題。製材所出荷時、加工時、建て方、竣工と含水率がどう変化し、それが接合部や部材の強度性能にどのような影響を与えるかを調べます。また、伝統構法の民家で使われる古材、丸太材の強度や腐朽・蟻害など耐久性を評価する方法も確立します。

部会の目的

伝統構法でよく用いる古材及び丸太材の材料特性、乾燥方法、含水率、節や割れなどの影響、木材の耐久性(腐朽、蟻害)などを検証し、伝統構法に合った木材の性質とは何かを明らかにする。

  1. 古材及び丸太材の材料特性を評価するとともに設計用データベースを作成する。
  2. 木材の乾燥法による材料特性や接合性能への影響を検討する。また、新築建物を対象に建築過程で木材の含水率や乾燥収縮などを計測し、伝統構法に適正な含水率を明らかにする。
  3. 節や割れなど木材の欠点を評価するとともに軸組の構造性能や接合性能への影響を検討する。
  4. 既存の伝統構法を対象に木材の腐朽・蟻害の実態調査を実施して木材の耐久性について検討し、耐久性能評価法を確立する。
  5. 伝統構法に適した建築材の要求性能を明らかにして、要求性能を満足できる建築材の提供法(製造・流通法など)について検討し、建築材の提供法を確立する。