わかり易い木構造
今年で7年目になる山辺先生の講義は、4月に出版されたばかりの著書『ヤマベの
木構造(エクスナレッジ)』の本を活用し、模型も使って、一段とわかり易くな
りました。
講義本に沿って、木材ならではの特性を理解し、建物にかかる力の流れを理解
し、そこから、基礎や木組みをどのように設計していくかをお話し頂きました。
写真① 『ヤマベの木構造(エクスナレッジ)』の本
写真② 持参していただいたのは軸組みの模型です。
力を加えると曲がるやわらかい素材で出来ています。
写真③ 軸組に壁を加えると、当然軸組みが固くなります。
写真④ さらに床の剛性を加えることで、変形が小さくなります
写真⑤ 小屋組にも耐力要素が必要です。
写真⑥ 模型を取り巻く受講生
写真⑦ 同上
講義後にたくさんの質問が出た中で、今の季節ならではの不安にお答えする質問
をご紹介します。「この季節、一雨降るともう鉄筋は錆が出ます。ある程度の錆
はコンクリートの付着が良くなるので問題がないと言われていますが、ある程度
とは、どの程度でしょうか?」。先生の回答:「工事が1年ストップした現場が
あり、再開の前に、鉄筋がどの位錆びて、腐食が進んだかをノギスで調べてみま
した。結果は、ほとんど寸法に影響がありませんでした。錆びて困るのは、断面
の減少だけです。」
(レポート 実行委員 寺川千佳子)