進捗状況

2012年7月17日

6/30(土) 今年度の全体会議が行われました。

全体会議の冒頭で挨拶をする鈴木祥之委員長

2012年6月30日、立命館大学 びわこ・くさつキャンパス コアステーションにて、「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会」の全体会議を行いました。会議は、まず「平成 24 年度検討委員会の目的と事業概要」から始まり、今年度の各部会の事業計画を発表した後、部会ごとに別れて部会会議を実施しました。本記事では全体会議の概略をお伝えします。

会場となった立命館大学 びわこ・くさつキャンパス コアステーション

設計法部会には、設計法作成WGと課題検討WGを設置

昨年度までは、標準設計法、詳細設計法、汎用設計法の各設計法ごとにWorking Group(以下WG)を設置し検討を行なってきました。今年度はこれまでの成果を共有するため、設計法部会の組織を改変し、設計法作成WGと課題検討WGの二つのWGに集約することにしました。

今年度の設計法部会の体制

9月に行われる実大震動台実験までに設計法試案をつくり、実験でそれを検証したいと考えています。最も一般的に使われることになるであろう標準設計法は、柱脚と地盤との結合条件の違いによって、
 標準設計法A:水平方向上下方向とも拘束する
 標準設計法B:水平方向のみ拘束する
 標準設計法C:水平方向も拘束しない
の3種類を作成中です。全体会議では、柱脚の構造や地震の際の挙動に関する検討課題の解説をしました。

柱脚の設計

実験検証部会:実大震動台実験 試験体No.5、No.6

この9月には実大震動台実験を行います。試験体は No.5 と No.6 の2体で、No.5 はいわゆる「石場建て」で、 1 階柱脚を礎石の上に直接設置しています。No.6 は、No.5 の1階柱脚に『地長押』を設置し柱脚間を接合したものです。No.5 と No.6 の違いは地長押の有無のみで、軸組・壁等は同じものです。主要な耐震要素は土壁と柱梁接合部のめり込み抵抗で、筋かいや接合金物は用いていません。

9月に行う実大震動台実験の試験体No.5、No.6

構法歴史部会:今年度は各地で伝統的構法普及活動を行うキャラバンを

構法歴史部会は、今年度も昨年度と同じ体制で、伝統的構法のまとめと広報活動をしていきます。昨年度までの事例調査WGおよび文献調査WGの成果をまとめ、伝統的構法を一般の実務者に広報するための伝統的構法普及活動(構法キャラバン)を、各地の建築士会、伝統構法に関心のある建築関係団体の協力を得ながら、全国6地域以上において実施していく予定です。

活動の成果の一つ:下屋の分類

材料部会:

今年度の材料部会では、天然乾燥された無垢材の適正な評価に資する科学的データを取りまとめること、多くの伝統的木造建築物の劣化調査結果の取りまとめと耐久性調査のマニュアルを完成させること、そして伝統的構法の建物の設計・施工にあたり、実務者が必要に応じて古材を安心して再利用できる道筋を拓くためデータを取りまとめること、等をしていきます。

全体会議の様子