進捗状況

2012年3月31日

2/23(木) 全面土壁土台仕様静的加力試験@鳥取環境大学

速報=実験検証部会・土壁WG委員:中治弘行
 
2/23に、全面土壁土台仕様静的加力試験の公開実験を行った。土壁の復元力特性では、特に最大耐力経験後の耐力低下において、荒壁の表裏が一体となったまま剥がれにくいことが大きく影響しているようである。本実験の目的は、裏返しまでの荒壁乾燥期間が荒壁の一体性を高めるかどうか、ひいては最大耐力経験後の耐力低下の改善に影響を与えるかどうかを確かめようとするものである。
 
 
試験体概要
試験体の概要を図に示す。
 

全面土壁土台仕様の試験体


 
昨年度に実施したMWD-2と同様の軸組、竹小舞配置である。竹小舞の内法間隔は45mm程度とした。この試験体では、荒壁の裏返しを2週間後に行った。
 
 
計測概要と実験方法
青と赤の矢印は変位計測、青の長方形はひずみ計測である。
 

計測器の取り付け位置


 
これまでの実験と同様、桁から総重量19.24kNの鋼製おもりをぶら下げる載荷式で、変形制御の正負繰り返し加力とした。折り返し変形は、見かけの変形角が1/480、1/240、1/120、1/90、…、1/10、1/7radとなるようにした。
 
 
荷重変形関係
おもりによるPΔ効果を除去した荷重変形関係を図に示す。1/7rad変形での耐力は最大耐力から80%近く低下している。
 

荷重変形関係


 
 
最大変形時の損傷状況
 1/7rad変形時の損傷状況を写真に示す。1/10radより大きい変形でも壁土の大きな剥落は見られなかったが、耐力低下は依然として大きい。
 

1/7rad変形時の損傷状況


 
 
まとめ
壁土の損傷による土壁の耐力低下に荒壁の一体性が影響している可能性を考え、裏返し時期を違えた試験体を作製し、実験を行っている。次回は、裏返しを1週間後に行った試験体の実験を3月7日(水)午前10時頃から実施予定。他の試験体の実験結果も比較した上で、裏返し時期が土壁の復元力特性に何らかの影響を与えるのか、検討を進める。