進捗状況

2012年1月29日

1/16 小根ほぞ差し込み栓打ち・小根ほぞ割楔締め曲げ試験@秋田県立大学木材高度加工研究所

速報=岡崎泰男 (実験検証部会 要素実験WG )

1/16(月)に秋田県能代市の秋田県立大学木材高度加工研究所南試験棟にて、小根ほぞ差しのT字型接合部の曲げ試験を公開し、施工者、設計者、研究者とさまざまな職種の方が数名、参加してくださいました。
この実験は、小根ほぞ差し接合部(割楔・込み栓・鼻栓)の各部寸法の違いが接合部の復元力特性や破壊形態にどのような影響を及ぼすかを検討するために行うもので、評価式作成のために、種々のパラメータの試験体について計75体の実験を実施しています。

 
試験体と加力装置の概要

今回の公開試験は、担当した小根ほぞ仕口接合部のT字型試験体計75体のうち、小根ほぞ差し込み栓打ち接合部、小根ほぞ差し割楔締め接合部タイプのもので、梁背が最も大きいタイプ(梁背300mm)の試験体各3体、計6体を実施しました。下記の図と写真に示したように正負交番で1回ずつ繰り返し、破壊に至るまで加力し続けました。

 
小根ほぞ差し込み栓打ち接合部試験の結果

小根ほぞ差し込み栓打ち接合部試験 モーメント-回転角曲線(包絡線)

すでに試験済みの今回より梁背が低いケースでは、ほぞ部分が割裂するか、もしくは込み栓が折れ曲がり、折れた込み栓の先端がほぞに引っ掛かった状態で徐々に荷重が下がっていくかいずれかの破壊形態を示したのですが、今回は梁背に対して柱が短かったこともあってか、込み栓が曲げ破壊を生じた後、栓部分から生じた亀裂が柱端部まで達する形で、柱を破壊をしてしまいました。

込み栓から入った亀裂が柱端部まで進展

込み栓の曲げ破壊

 
小根ほぞ差し込み割楔締め接合部試験の結果

小根ほぞ差し込み割楔締め接合部試験 モーメント-回転角曲線(包絡線)

割楔締めタイプでは、まず割楔の先端部分からほぞに亀裂が入って楔が効かなくなり、その後は小根ほぞがめり込み破壊を起こしながら徐々に荷重が下がっていくという経過をたどりました。ただし、このタイプは、割楔の打ち込み具合によってかなり変形挙動が変わってしまうので、解析は困難であると思われます。

割楔の折れ、ほぞ端部の圧壊

割楔先端部および節の部分で曲げ破壊

割楔先端部分からほぞが破壊